顔の赤みの原因と対処法とは?海外で使われている治療薬についても解説
「特に肌トラブルはないのに、いつも顔が赤く見える…」 「お酒を飲んでいないのに、頬だけ赤くなりやすい…」 「化粧水がしみたり、ヒリヒリ感じたりすることがある…」
鏡を見るたびに気になる「顔の赤み」。ファンデーションでカバーしようとしても、なかなか隠しきれず悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
顔の赤みは、単なる血色の良さではなく、乾燥や炎症、血管の拡張など、さまざまな原因が背景にあることがあります。原因に合わないケアを続けていると、赤みが慢性化したり、悪化したりすることもあります。
この記事では、顔の赤みが起こる主な原因と、それぞれに対応した対処法、日常生活で気をつけたいポイント、そして海外で使用されている治療薬についても分かりやすく解説します。
顔の赤みが起こる主な原因とは
顔の赤みには、一時的なものと慢性的なものがあり、原因によって対処法も異なります。まずは自分の赤みがどのタイプに近いかを知ることが大切です。
乾燥による赤み
肌の水分やバリア機能が低下すると、外部刺激に対して肌が敏感になり、炎症を起こしやすくなります。乾燥による赤みは、頬や口まわりなど、皮脂の分泌が少ない部分に出やすいのが特徴です。
洗顔後につっぱり感がある、粉をふきやすい、といった方は、乾燥が赤みの原因になっている可能性があります。
炎症・肌荒れによる赤み
ニキビや吹き出物、摩擦などによる炎症も、赤みの原因になります。肌の内部で炎症反応が起こると、血管が拡張し、その部分が赤く見えることがあります。
繰り返しできるニキビの周辺や、こすりすぎによる摩擦部分に赤みが出やすい方は、炎症が関係していることが考えられます。
血管の拡張による赤み(毛細血管拡張)
皮膚の表面近くにある毛細血管が拡張し、赤みとして透けて見えることがあります。急激な温度変化、紫外線、アルコール、香辛料などの刺激によって血管が広がりやすくなります。
一時的な赤みであれば時間とともに落ち着くこともありますが、拡張と収縮を繰り返すうちに血管そのものが元に戻りにくくなり、慢性的な赤みにつながることもあります。
敏感肌・アレルギー反応による赤み
もともと肌のバリア機能が弱く、外部刺激に反応しやすい敏感肌の方は、化粧品や紫外線、気温変化などちょっとした刺激でも赤みが出やすい傾向があります。また、特定の成分に対するアレルギー反応として赤みが出ることもあります。
酒さ(しゅさ)による赤み
慢性的に頬や鼻まわりが赤く、血管拡張やニキビのような丘疹・膿疱を伴うことがある皮膚疾患は「酒さ」と呼ばれます。一般的な保湿や紫外線対策だけでは改善が難しく、繰り返し赤みが強くなったり、ほてりを感じたりする場合は、酒さが関係している可能性があります。
自己判断で市販の化粧品だけを使い続けると悪化することもあるため、赤みが長期間続く場合は、皮膚科での相談をおすすめします。
原因別・顔の赤みへの対処法
原因が分かったら、それぞれに合った対処法を取り入れることが、赤みを悪化させないためのポイントです。
乾燥が原因の場合
- 洗顔後はすぐに保湿を行う
- セラミドやヒアルロン酸配合のアイテムで水分・油分を補う
- 熱いお湯での洗顔を避け、ぬるま湯で優しく洗う
炎症・肌荒れが原因の場合
- 肌をこすらない、触りすぎないようにする
- 刺激の少ない低刺激処方のスキンケアを選ぶ
- 悪化する場合は自己流のケアを続けず、皮膚科に相談する
血管拡張が原因の場合
- 急激な温度変化を避ける(熱いお風呂や急な寒暖差に注意)
- アルコールや香辛料など、血管を拡張させやすい飲食物を控えめにする
- 紫外線対策を毎日行う
敏感肌・アレルギーが原因の場合
- 新しい化粧品はパッチテストをしてから使用する
- 使用しているアイテムの成分を見直す
- 症状が続く場合は、アレルギー検査を含めて皮膚科に相談する
酒さが原因の場合
- 自己判断でのケアを長期間続けず、早めに皮膚科を受診する
- 紫外線対策や刺激を避ける生活習慣を意識する
- 医師の指導のもとで、外用薬や内服薬による治療を検討する
顔の赤みを悪化させないための生活習慣
赤みのタイプに関わらず、日常生活の中で意識しておきたいポイントもあります。
- 紫外線対策を季節を問わず行う(血管拡張や炎症の悪化を防ぐ)
- 熱すぎるお湯での洗顔・入浴を避ける
- 唐辛子やアルコールなど、血管を拡張させやすい飲食物を摂りすぎない
- 十分な睡眠をとり、肌のターンオーバーを整える
- ストレスをためすぎないようにする
- メイクや洗顔の際、肌を強くこすらない
赤みは一時的な体調やストレスによっても左右されやすいため、日々の小さな積み重ねが、赤みの出にくい肌づくりにつながります。
海外で使われている顔の赤み治療薬について
顔の赤み、特に酒さによる慢性的な赤みに対しては、海外で承認・使用されている外用薬があります。ここでは代表的なものとして「ブリモニジン」という成分を紹介しますが、日本国内では酒さに対する治療薬としては承認されていない未承認薬であることを、必ず理解した上で読み進めてください。
ブリモニジンゲル(ミルバソゲル)とは
ブリモニジンゲルは、酒さによる顔の赤み(紅斑)に対して使用される外用薬で、α2アドレナリン受容体作動薬として、皮膚の血管を収縮させることで赤みを軽減する働きがあります。欧米では「ミルバソゲル(Mirvaso)」という商品名で広く使用されており、外気温の変化や緊張、飲酒などによる一過性の赤みにも効果があるとされ、30分以内という比較的早い段階で効果が現れる点が特徴です。
この薬は2013年にアメリカのFDA(食品医薬品局)によって、酒さの顔面紅斑に対する外用治療薬として承認されました。米国では紅斑毛細血管拡張型酒さの第一選択薬として承認されており、有効性・安全性も確認されています。
日本では未承認の薬であること
日本では2026年現在、酒さの治療薬として厚生労働省に承認されていない「未承認薬」の状態です。そのため、国内の薬局やドラッグストアで購入することはできません。
一方で、日本の一部の皮膚科・美容皮膚科クリニックでは、海外から輸入された製品や、同一成分のジェネリック医薬品を、自由診療(自費診療)の枠組みで処方しているケースもあります。
使用にあたっての注意点
未承認薬を使用する場合には、次のような点に注意が必要です。
- 必ず皮膚科医に相談したうえで、医師の管理下で使用する
- 個人輸入などで自己判断のまま使用しない
- 症状を一時的に抑える対症療法であり、酒さそのものを根治させる薬ではないことを理解しておく
- 副作用として紅斑やほてり、皮膚の灼熱感、接触皮膚炎などが報告されているため、体質に合わない場合は使用を中止する
- 保険適用外の自費診療となるため、費用についても事前に確認する
海外で効果が実証されている治療薬であっても、日本人の肌質や体質、他の薬との飲み合わせなどによって、合う・合わないには個人差があります。「海外で使われているから安心」と自己判断で個人輸入などをするのではなく、必ず皮膚科医に相談し、専門家の管理のもとで使用を検討することが大切です。
顔の赤みが長引くときは専門医への相談を
セルフケアを続けても赤みが改善しない場合や、赤みとともにほてりやヒリヒリ感、吹き出物などが繰り返し起こる場合は、自己判断でケアを続けるのではなく、早めに皮膚科を受診することをおすすめします。
原因によっては、レーザー治療やIPL(フォトフェイシャル)といった医療機器による治療、内服薬による治療など、皮膚科ならではの選択肢もあります。症状や肌質に合わせて、医師と相談しながら治療方針を決めていくことが、赤みの改善への近道になります。
まとめ
顔の赤みには、乾燥、炎症、血管の拡張、敏感肌、酒さなど、さまざまな原因があります。原因によって効果的な対処法は異なるため、自分の赤みがどのタイプに近いかを見極めることが、改善への第一歩です。
日常生活では、紫外線対策や刺激物の摂りすぎに気をつけ、肌をこすらないことを意識するだけでも、赤みの悪化を防ぎやすくなります。また、海外ではブリモニジンゲルのように、酒さの赤みに対して効果が実証されている治療薬もありますが、日本国内では未承認の薬であるため、自己判断での使用は避け、必ず皮膚科医に相談したうえで検討することが大切です。
顔の赤みは、原因に合ったケアを継続することで、少しずつ落ち着かせていくことができます。気になる症状が続く場合は一人で抱え込まず、専門家に相談しながら、自分に合ったケア方法を見つけていきましょう。